新幹線で京都や大阪に移動しますが、いつも普通席は混んでます。最悪の場合は3人掛けの真ん中のB席しか空いていないこともあります。
実は前々から思っていたのですが、新幹線は単位面積あたりに直すとグリーン車の方が安いのではないかと思っており、今回比較して見ることにしました。
新幹線の座席空間の広さから比較する
新幹線の普通席の前後の広さは 1,040mm です。横の広さは約440mmです。
従って新幹線普通車の専有面積は0.458平方メートルです。
次にグリーン車ですが、前後の広さは1,160mmと書いてありました。横の広さは調べてみましたがわからなかったので、1列普通席5席に対して4席ですので5/4倍して550mmとします。
従って新幹線グリーン車の専有面積は0.638平方メートルです。
これを東京~新大阪間で比較して見ましょう。
東京~新大阪間の新幹線料金は普通車13,620円、グリーン車19,230円です。
1平方メートル当たりの料金を比較すると
普通車:29,737円 グリーン車:30,141円 となりました。
微妙にグリーン車の方が高いという結果です。
グリーン車の方が椅子やコンセントなどの設備が行き届いていることを考えると妥当な数字と言うことができます。
しかしここでもう少し考えてみる必要があります。
グリーン車はすいているという事実
そうです。グリーン車は普通車に比べてとてもすいています。
通常の時間に乗る場合でも普通車はほぼ満席に近いことが多く、座席指定でA席やC席をB席が空いていることを確認して予約しても、飛び乗りでそこに入ってくることが多いです。
一方で、グリーン車はお盆や年末年始などの混雑時を除けば、まず「隣は乗ってこない」と考えてよいかと思います。
そういう前提であれば、先ほどの計算式の結果は全然変わってきます。
普通車の1平方メートル当たり29,737円変わりませんが、グリーン車はもっと下がります。
前後の広さは1,160mmで変わりませんが、横幅は隣が来ないのであれば1,100mmとなります。
この値で計算するとグリーン車の専有面積は1.276平方メートルとなります。
1平方メートル当たりの料金
グリーン車:15,070円 という結果となりました。
設備の充実や安全性を考えれば合理的な選択
単位面積当たりの料金比較で約半分の値段のグリーン車ですが、そのほかにもメリットがあります。
・車内に人が少ないのでとても静か。
・各座席にコンセントが付いている。
・リクライニングや読書灯など座席の仕様が豪華。
・テーブルが広くて食事しやすい。
・車両が真ん中付近にあるので移動距離がすくなくて済む。
・おしぼりや無料の雑誌が付いている。
・ごみの回収頻度が高く移動販売の利用も楽。
・混雑時でも通路やデッキに自由席から溢れたお客が来ない。
など普通車との違いはいろいろ上げられます。
また最近は新幹線で火災や暴力事件などが結構な頻度で起きています。その対策として「高いお金を払っている人の方が確率的に事件を起こさない」と考えれば、グリーン料金にはその安心料が含まれていると考えることもできます。
確かに絶対額で考えれば5,000円ほど高いグリーン車ですが、合理的に考えれば、むしろ「格安」であると言えると思います。