これまで、この類に「自己実現もの」はどこか胡散臭く感じて読んですらいませんでした。
今回アマゾンの読み放題サービス Kindle Unlimited 読み放題 に加入して、物は試しと思い、こちらの マーフィー 世界一かんたんな自己実現法 を読んでみたところ、その内容は至極真っ当なもので、感銘すら覚えました。
そこでここでその内容をご紹介するとともに、私自身さっそく実践して。その効果のほどを確かめたいと思います。
強く願えば必ず実現するのか
「強く願えば必ず実現する」というのが、この本の趣旨であり、筆者のマーフィー牧師の言いたいことです。
これだけ聞くと何かオカルトチックで、胡散臭い自己啓発セミナーみたいで敬遠してしまう人も多いと思います。
事実、私もこれまでそのように思っていましたので、気にはなっていたもののお金を払ってまで本を買って読む気にはなりませんでした。
しかし今回 Kindle Unlimited 読み放題 の対象となり無料で読むことができるようになりましたので、さっそく手に取ってみました。
潜在意識に強く働きかければ実現する
この書では、人間の意識には「顕在意識」と「潜在意識」とがあり、通常表に出ている「顕在意識」は氷山の一角であり、脳のほとんどは「潜在意識」が占めていると言います。
そしてこの脳の大部分を占める「潜在意識」に働きかけることにより、願望が実現すると説きます。
つまりそんな願いでも、毎日強く思い、「潜在意識」に植え付ければ、それは必ず実現するというのです。
そして驚くことに、その方法はわからなくてよい、物事が勝手にうまくいくといいます。
これだけ読むと「そんなにうまくいくものかな」と思う方も多くいらっしゃるでしょうし、やはりオカルトかなと思うかもしれません。
脳は人間の行動を制御する器官
ここで思い出したのは以前読み漁った「進化心理学」関係の本のことです。
「進化心理学」とは手短に言うと
①人間は他の動物と同じように環境に適応して進化してきた種である。
②脳は特別な器官ではなく、動物の生存のために、その行動を制御することを目的とした器官である。
ということを基本として人間の心理や行動を理解していこうという学問です。
私はその中で「脳はその行動を制御することを目的とした器官」というところが、今回のマーフィー本の内容と妙にマッチしました。
脳に目的を与えればそれに適したように行動を制御する
脳は生存目的のために、最善の行動を促す器官であるならば、願望を脳にインプットできれば、脳が勝手にその目的の達成に行動を制御してくれるのではないかと考えられます。
その方法は、「こうすればこうなる」と言った単純なものではなく、仕事や勉強へのモチベーションの変化を始め、朝起きる時間から、食事は何を摂るか、どういう人と付き合うか、どんな趣味を持つかなど、その人の行動すべてを目的のために自動的に制御するのです。
ここで最初の部分で述べた「潜在意識は脳の大部分を占める」ということが生きてきます。
脳はその願望を実現する方法を既に知っているのです。
脳に願望という目的をインプットするだけで、自分の行動はその目的に向けて最適化される。
これこそがマーフィーの自己実現法の神髄なのではないかと思った次第です。
潜在意識はその実現方法を知っているにもかかわらず、これまでできなかったのは、人から与えられた余計な先入観や社会的常識などにとらわれていたからです。
「強く願えば実現する」というのは楽天主義での何でもなく、むしろ全てを知っている潜在意識に、顕在意識という邪魔なものは排除して、お任せしてしまおうというというむしろ積極策のように思えます。
ここまで考えた時にさらに思ったことがあります。
実は順番が反対なのではないか?
自分が願望として思うのは、潜在意識が実現可能と既に判断しているからではないか?
脳の驚異的な能力を考えればそう考えることの方が自然です。
ですから遠慮なく自分の願望を潜在意識に働きかけることがむしろ「正しい」とさえ思いました。
この本は Kindle Unlimited 読み放題 の対象書籍になっています。