投資信託

TOPIX1800の壁 日本株を買わない理由

私は日本株の上昇にはあまり期待していません。(一応投信は買っていますが・・・)その理由をこれから述べたいと思います。

TOPIX1800の壁

バブル崩壊以降、日本株の指数であるTOPIXには1800の壁があると言われてきました。下のTOPIXのチャートを見ていただければすぐにわかると思います。

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何度もトライしては綺麗に跳ね返されて、しかもその都度、今度は下値を切り下げるという何とも情けないチャートです。

今年の1月に何とかその水準を超えようかというところまで来ましたが、またまた跳ね返されています。まあ超えたと言ってもそれも日銀買いによる「ドーピング」が相当入っていますから、実質的にはこれまでと同じように1800のラインで跳ね返されたと言っても差し支えないでしょう。

なぜ日本株はこうも上がらないか

あらゆる施策が効果なし

バブル崩壊以降、日本の金融当局は手をこまねいて見ていたわけではありません。金融緩和、財政出動はもとより、年金資金で株を買うという禁じ手までも使ってきました。それこそ考えられる手段は全て取ったわけですが、それも万策尽きてしまって、最後に「アベノミクス」という日銀のETF買いによる「株価を粉飾する」しかなくなってしまったというのが実態です。

この間、アメリカを始めとした世界経済は成長の一途ですから、海外に市場を持つ一部の企業はその恩恵を受けて株価が大きく上がってもいいわけで、それを考えると長期的に株価が頭打ちになっている現状はどう考えても異常です。

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消費税が怪しい?

1989年に導入された消費税が一番怪しいとは考えられます。TOPIX低迷の歴史と消費税の歴史が完全に重なっているのでそう考えるのもあながち間違いではないかと思います。

若い方は知らないと思いますが消費税を3%から5%に引き上げた時の急激な経済悪化と株価下落は相当なもので、それ以降長らく消費税率が上がらなかったのはそのトラウマが政財界や金融界に根強くあったからかと思います。

同じ付加価値税を導入しているヨーロッパではそのような問題はないことから、一概に消費税を悪者にすることもできませんが、これだけ状況証拠が揃っている以上、消費税はTOPIX3000を超えるまでは上げない、むしろ引き下げてみるのが良いかと思います。

そもそも日本は資本主義国ではない?

私はむしろこの見方を支持しています。何となく「資本主義」という言葉を使っていますが、厳密にいうと資本主義とは「生産手段の私的所有および経済的な利潤追求行為を基礎とした経済体系」(Wikipedia)であり、まさに永続的に利潤追求行為のみを追い求めるのが本来の姿です。

具体例を挙げれば、得られた利益を配当に回さずに周辺の有望な市場に投入し成長をし続ける「アマゾン」の姿こそが典型的な資本主義者です。そこまで極端でなくても他のアメリカ企業の姿はほぼそれに近いものと考えていいでしょう。彼らはその姿を「当たり前」のものという精神を持っています。

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アマゾン株価

翻って日本の企業を見て行きましょう。この20年で間違いなく一番儲かった企業の一つである「NTTドコモ」はどうでしょうか。得られた潤沢な資金を使って革新的に市場を開拓し成長し続けているでしょうか。

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NTTドコモ株価

そうではないとすぐにわかります。やっているのは派手なCMと契約時に加入させてお金を回す子会社作りです。日本企業の考え方は利益をさらに投資してより多くの利益を追求するのではなく、儲かったお金をいかに身内で分配するかに重きが置かれます。せっかく儲かったお金を税金に取られるのはもったいない。多くの配当を取られるのはもったいないのでその前に身内で分配してしまおうというという考え方です。

こうなるともうその企業には成長よりもその市場を守ることが第一課題となります。リスクを冒して新規事業を起こすよりも、新規が市場参入しにくいようにロビー活動することの方がリスクが小さく利益が大きいからです。

そして企業の人事も、新たにビジネスを生み出す人材よりも、安定した人間関係を築いてうまく「利益を仲間内に配分する」人が偉くなるわけです。たまにこういう企業が新規事業に大失敗しますが当たり前です。

別にこれは「NTTドコモ」だけの話ではなく、ほとんどの儲かっている企業がそういう行動を取っています。私はこれを「企業の利権集団化」と名付けていますが間違いではないと思います。

日本では、企業だけではなく、政党、行政機関、教育機関、町内会から暴力団までありとあらゆる集団が「利益集団化」してしまいます。利益集団は経済力ある一定のレベルに達するまでは「資本主義者」のように振舞いますが、一定水準を超えて安定すると「利益の拡大」よりも「利益の仲間内への配分」を重視しだします。

日本株は上がらない

日本人は戦後の復興からバブルに至り経済力が一定の水準に達するまでは「資本主者」として振舞い、経済は成長し続けました。それが衣食足りて豊かになったので「資本主義者」であることをやめて、「利権集団の構成員」と化したのです。

リーマンショックのようにやばくなれば頑張りますが、一定水準まで回復するとすぐに利益の配分をやりだします。その一定水準こそがTOPIX1800であると考えます。

ですからこれを超えて、また日本人が「資本主義者」として振舞うためには何か別の新たなショックが必要だと思います。

私にはそれが何か全く思い浮かびませんので「日本株は買わない」ということにしています。