当ブログでは楽天証券におけるiDeCoとつみたてNISAの記事を書いています。
しかし、今まで株式投資などをしてこなかった方に、いきなり楽天証券のような「ネット証券」で投資信託の購入してみてはと言ってもかなりハードルが高いと思います。そして何より口座開設に手間取ってなかなか始めるまで時間がかかってしまって、「それならやめておこう」と考えてしまうのは勿体ない話です。
銀行で「つみたてNISA」をやるのも良い
実は通常使っている都市銀行などでも同じようにつみたてNISAの取り扱いをしています。
ただしネット証券と違いそれなりに人件費などがかかっていますので、全く同じ条件でというわけにはいきません。取り扱う商品などで異なる部分もあります。そこでその部分を説明したいと思います。
結論を言うと条件的にもあまり変わらないで購入することも可能ですので検討してみる価値があるかと思います。
銀行でもネット証券でも手数料は同じ
誤解している方も多いと思いますので、まずこの点を抑えておくことが必要です。高コストの銀行とほとんどコストがかからないネット証券でも「つみたてNISA」の購入時の手数料は基本的には同じで0円です。
残る手数料的費用はは「信託報酬」ですが、これは購入する商品ごとに定められていて投資信託に限ればどこで買っても同じ料率です。
「つみたてNISA」は一定の要件を満たす投資信託・ETFのみを投資対象としていて、これは金融庁により定められています。
その「一定の要件」には次のように手数料に関するものがあります。(投資信託のみ抜粋)
●購入時手数料は0%(ノーロード)
●信託報酬の上限は、インデックス型投信の場合、国内0.5%(税抜)、海外及び国内外が0.75%(税抜)、アクティブ型投信では国内1.0%(税抜)、海外及び国内外1.5%(税抜)
要は同じ商品を買えば手数料的な費用は銀行もネット証券も同じということです。
ネット証券=安い 銀行=高い というのはイメージにすぎません。
銀行は品揃えが少なく選択肢が限られる
その分と言っては何ですが、銀行でつみたてNISAをする場合は選択できる商品(投資信託)の種類が少ないです。ですから投資信託ごとの特性を考えて投資したい人や将来は本格的に投資をしたいと思っている方には銀行でなく、初めから証券会社に口座を作る方が良いでしょう。
しかし「税金の優遇枠があるのでとりあえずつみたてNISAもやっておこうか」くらいの方は無理して証券会社に口座を作らずに普段取引のある銀行でやった方が手軽に始められて便利です。
また商品(投資信託)の数が少ないということは選ぶ手間も少ないということですので、商品選びに時間をあまり使いたくないという方にもおすすめです。
三菱東京UFJ銀行の場合
例として三菱東京UFJ銀行の場合を見ていきましょう。三菱東京UFJ銀行はインデックスファンド9本、アクティブファンド3本の計12本の設定です。
数は少ないですが一通り抑えてありますので、ネット証券でやった場合に比べて運用に大きな差ができるということはないかと思います。
インデックスファンド
日本株式
つみたて日本株式(日経平均)(運用会社:三菱UFJ国際投信)
:日経平均株価(日経225)と連動する投資成果をめざして運用を行う。
つみたて日本株式(TOPIX)(運用会社:三菱UFJ国際投信)
:東証株価指数(TOPIX)と連動する投資成果をめざして運用を行う。
iFree JPX日経400インデックス(運用会社:大和投資信託)
:JPX日経インデックス400と連動する投資成果をめざして運用を行う。
海外株式
つみたて先進国株式(運用会社:三菱UFJ国際投信)
:MSCI Kokusai Index(MSCI コクサイ インデックス)*と連動する投資成果をめざして運用を行う。*日本を除く先進国の株式を対象とした指数。
つみたて新興国株式(運用会社:三菱UFJ国際投信)
:MSCI エマージング・マーケット・インデックス*と連動する投資成果をめざして運用を行う。*世界の新興国の株式を対象とした指数。
iFree S&P500インデックス(運用会社:大和投資信託)
:S&P500指数*と連動する投資成果をめざして運用を行う。*米国に上場されている代表的な500銘柄で構成された指数。
バランス型
つみたて8資産均等バランス(運用会社:三菱UFJ国際投信)
:日本を含む世界各国の株式、公社債および不動産投資信託証券市場の値動きに連動する投資成果をめざす。
(8資産:国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リート)
つみたて4資産均等バランス(運用会社:三菱UFJ国際投信)
:日本を含む先進国の株式および公社債の値動きに連動する投資成果をめざす。
(4資産:国内株式・先進国株式・国内債券・先進国債券)
野村6資産均等バランス(運用会社:野村アセットマネジメント)
:国内外の株式、債券および不動産投資信託証券市場の値動きに連動する投資成果をめざす。(6資産:国内債券・外国債券・国内株式・外国株式・国内リート・外国リート)
アクティブファンド
国内外株式
ひふみプラス(運用会社:レオス・キャピタルワークス)
:市場価値が割安と考えられる国内外の株式を選別して長期投資。
国内株式
年金積立Jグロース(運用会社:日興アセットマネジメント)
:成長性が高く、株主への利益還元が期待できる国内株式に投資。
海外株S気
フィデリティ・欧州株・ファンド(運用会社:フィデリティ投信)
:欧州の優良企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と思われる株価水準で投資。
私は米国株が一番良いと思っていますので、この中でポートフォリオを組むとすれば「iFree S&P500インデックス」を50%、「つみたて4資産均等バランス」を25%、残りの25%を「ひふみプラス」ということにするかと思います。
なお楽天証券ならば100円から積み立てられますが、三菱東京UFJ銀行の場合は1000円からとなります。
結論として
銀行でつみたてNISAをしてもネット証券に比べて大きく不利になるということはありません。
税制上のメリットを考えると「つみたてNISAをしない」という選択が一番ありえないと思われますので、もしネット証券などに口座を開いて取引するのに不安がある方は、現在取引している銀行の窓口で相談してみるのが良いでしょう。